2018年12月18日

認知症の母が私と手をつないで歩いてくれなかった件

母は,転倒して大腿骨骨折や脊椎圧迫骨折を経験していた。また,転んではいけないと,歩く時に,私は手をつなごうとする。
「いらん!」思いっきり手を振り払われる。

「自分のペースを守りたい。一人で,歩けるから助けは不要。」
母の行動に,その時は勝手にそう思っていた。

認知症についての勉強をしていくうちに,気が付いた。本人にとっての『マイナスの感情』は記憶の奥に残っているのだと。
無理やり,病院に連れて行く時。無理やり,ショートステイに泊まってもらう時。無理やり,お風呂に入れる時。

手をつかんで,引っ張っていたに違いない。

私は,看護学校の講義の中で『患者さんの手を上からつかんではダメ。悪いことをして,連行されるような感情を抱くから。』
と,言っていた。自分が,それを母にしていたのかもしれない。

『プラスの感情』もまた,記憶に残る。
今,介護をされているご家族に,一つでも多くのうれしい思い出が増えますように。
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